オーストラリアで7月のクリスマスを愉しむ方法
クリスマスというと、雪降る夜、クリスマスソングを聴きながら、ツリーの下で大切な人と一緒に、チキンやケーキ、ワインを愉しむなんていうイメージがあります。
しかし、南半球の12月、オーストラリアのクリスマスは真夏。ビーチでサンタと撮影したり、BBQ、なんて光景も見かけます。
それでも他国と同じようにオーストラリアでもこの時期、家族や大切な人と一緒にクリスマスをお祝いするのが一般的なようです。
では、「Christmas in July」ってたまに耳にするけど、7月のクリスマスって一体なに?と思ったことはありませんか。
実際に、オーストラリアの首都キャンベラでは、朝方は氷点下を記録する冬の6、7月になると、クリスマスムードな寒い冬を堪能するように、職場ではアグリーセーターイベントが行われたり、地域で様々なクリスマスイベントが開催されています。
今回は、その起源とオーストラリアのイベント、おうちでの楽しみ方をご紹介します。
Christmas in Julyの起源は?
フレンチオペラWerther説
もともとは、1892年フランスのオペラ「Werther」で、“When you sing Christmas in July, you rush the season.” と歌われたのが起源とも言われますが、なんだかそれで?で終わりそうな後付けされた理屈にも聞こえます。
アメリカNC州のサマーキャンプ説
もう少し、調べてみると、1933年7月24日、25日にアメリカ、ノースキャロライナ州で行われた「Keystone Camp」と呼ばれる、ガールズサマーキャンプのイベントプログラムが発祥という有力な説が浮かび上がってきました。
クリスマスキャロルに、サンタクロース、綿で作った雪に、洗濯袋で作ったプレゼント用のクリスマスソックスなどを利用して、夏のクリスマスを満喫したそうです。こちらのイベント、現在も続いているとか。
こうして、夏にもクリスマス気分を存分に味わうイベントが、地域の活性化や商業的な背景も加わり、時代とともに世界に徐々に浸透していったようです。
参考文献:
・https://keystonecamp.com/about-keystone/press
・ https://www.southernliving.com/holidays-occasions/christmas/how-did-christmas-july-start
・ https://www.countryliving.com/life/a43909/how-christmas-in-july-started/
オーストラリアの7月のクリスマスとは?
ブルーマウンテンズのホテル発祥
では、オーストラリアでは、いつ頃から始まったのでしょうか。
有力な説として、1980年代、ブルーマウンテンズにある、現Mountain HeritageホテルのChristmas in Julyイベントがきっかけとなり、オーストラリアでも冬のイベントとして波及していったようです。
当時のホテルオーナーGarry Crockett氏が、寒い冬のブルーマウンテンズで、ホームシックに陥ったアイルランド人観光客に対し、ヨーロッパのホワイトクリスマスの雰囲気を味わってもらおうと、おもてなししたのがきっかけだそうです。
現在は、「YULEFEST」と呼ばれ、Mountain Heritageホテルを筆頭にブルーマウンテンズのホテルでは、6月後半から8月上旬までの期間中、土曜の夜にクリスマスディナーが楽しめるコースが用意されています。▶️ユールフェストメニューはこちらから確認できます。
オーストラリアの冬に、7月のクリスマス発祥の地でクリスマスムードを堪能しながらお食事するというのも素敵ですね♡
ブルーマウンテンズの人気ホテル、リリアンフェルズとエコーズ・ブティックホテルの姉妹ホテル、ハイドロ・マジェスティック・ホテルでも、2023年、ユールフェストディナーコースが7月の毎週土曜の夜に提供されています。
キャンベラのChristmas in Julyイベントとは?
7月上旬のクリスマスマーケット
オーストラリアの中でも、特に冬は寒く、安定して朝方には氷点下を記録するキャンベラは、Christmas in Julyの雰囲気を味わうのに最高の地ではないでしょうか。
キャンベラでは、2023年の今年は、6月29日木曜日から7月2日日曜日の4日間、Parkes place lawnsでフレンチスタイルのクリスマスマーケットが開催予定。詳しくはこちらへ。
▶️2023年キャンベラのクリスマスマーケット初潜入。記事はこちらへ。
クリスマスグッズを先取り
6月からがシーズンBredbo Christmas Barn
キャンベラから車で南下すること1時間のところにある、NSW州ブレッドボには、Bredbo Christmas Barnという、クリスマスのデコレーションが宝の山のように集まったウェアハウスがあります。
去年は12月に伺ったところ、お店の方に、在庫がほとんど残っていないからと、オープンする6月に来ることをおすすめされました。それでも品数は悩める程ありましたが。オープン直後のオーストラリアの冬の時期に訪れるのがベストなようです。
ポインセチアを長持ちさせる技
12月のクリスマスシーズンが近づくと、オーストラリアでもクリスマスを華やかに彩る真っ赤なポインセチアが売り出されるようになります。
私は、オーストラリアの大手園芸ホームセンターBunningsで購入しています。去年の12月に購入してから、葉は多少減ってはいるものの、7月の今もずっと綺麗に咲き続けています。
でも、実は一度、一日で枯らしてしまったことがあります。それは、外に出してしまったからです。
気温の日内変動の激しいキャンベラでは、ちょっと暖かいと思える日でも、そのまま外に出しておくと、翌朝にはお粗末な状態でお目にかかることになるはず。
その反省から、購入後ずっと家の中で育て、今に至ります。空の鉢の中に水を絶やさずいれておき、その中に、購入した鉢植えをそのまま浸しておくだけで、お手入れも簡単。これは、Bunningsで売られていたときの状態を参考にしました。
水分を絶やさないことと、寒い外気に触れさせないことが長持ちさせるポイントのようです。
冬をおうちディナーで愉しむ
外が寒いと、やはりクリスマスの気分に浸りたくなります。我が家は、12月のクリスマスになると、クリスマスツリーを飾りますが、さすがにこの時期に出すことはしません。でも、雰囲気を味わうのに、なにかできることがあるとすれば、お食事。
最近、作ったものは、カラメル色に焼いた玉ねぎとチーズを巻いたローストポークテンダーロインです。
表面を焼いてから、オーブン180℃fanモードで20分焼いてできあがりなので、凝っていそうで意外とあっという間に仕上がります。
ちなみに、この時使用したフラインパンはそのままオーブンに入れられる、スキャンパン。くっつかないフライパンの中でもトップレベル、永久に使えるとも言われている優れものです。お好み焼きにも大活躍です。
フライパンからローストポークを取り出したあと、そこにそのまま、1カップの水とチキンパウダーを小さじ1加えたものを混ぜて煮詰めたら簡単ソースの出来上がりです。
こんなほっこりするような冬のローストポークで、Christmas in Julyをおうちディナーで愉しみました。
眺めるだけでワクワクする、クリスマスのお菓子本♡
それでは皆様、まだまだキャンベラは寒いのですが、今年残りわずかオーストラリアの冬を、いろんな形でご堪能ください。
この記事へのコメントはありません。