【クレイドルマウンテン旅行2023】ジブリの幻想: 露天風呂付きロッジで贅沢大人旅
カラカラカラ…
雨がやむ頃、何かに引き寄せられるようにクレイドルマウンテンの森へと足を踏み入れました。
そこで見えてくるのは、大地に輝く雨雫と、神秘的な翠苔に覆われた世界。
一歩進むたびに、響き渡る、木々の精霊こだまのさえずり。
そんな、ジブリ『もののけ姫』の世界を想起させる、森に息づく生命の躍動と美しさに触れる旅、オーストラリアのタスマニア州、世界遺産クレイドルマウンテン・セントクレア湖国立公園の最新旅行記をご紹介します。
2023年6月タスマニア一周ドライブコースのまとめ記事はこちら
クレイドルマウンテンへの行き方
州都ホバートからクレイドルマウンテンまでは、車で約4時間半。
私たちが滞在していたワイングラスベイで有名なフレシネからは、車で約4時間かかります。
6月後半、オーストラリアは冬。クレイドルマウンテンは、すでに最低気温が氷点下に達するほど寒いです。
クレイドルマウンテンのエリアに入ってからは、道路脇に雪が少しだけ積もっている光景も。道路は除雪されており、運転には支障ありませんでした。←って…、運転したのは夫だが
クレイドルマウンテンのハイキングエリア入り口へ繋がる細い山道は、ビジターセンターから周遊するシャトルバスを利用することになります。
クレイドルマウンテンの観光地
クレイドルマウンテンと周辺の見どころ
世界遺産であるタスマニア原生地域の中核を担うクレイドルマウンテン国立公園。苔に覆われた森林から雄大な山々、青く輝く氷河湖まで、息をのむような風景で溢れています。
四季折々の顔をもつクレイドルマウンテンエリアは、春は生命の息吹、夏は草花の香り、秋は色彩の饗宴、冬は銀世界、と常に訪れるものを魅了し続けています。
そんなクレイドルマウンテンには、年中楽しめるハイキングスポットがたくさんあります。10分程度で無理なく歩けるコースから、3時間かかるハイキングまで、自分に合ったコースが選べます。どんな運動レベルの方でも、素晴らしい自然を満喫できること間違いなし。夏にはカヤックが楽しめるオプションも。
さらに、クレイドルマウンテンの周辺には、数えきれないほどの見どころが点在しています。今回は行けなかったけれど、気になる場所も含めて、いくつか上の地図上にピックアップしてみました。ご参考まで。
野生のカモノハシに高確率で会える場所
ワイングラスベイで知られるフレシネを満喫し、クレイドルマウンテンに向けて出発。
その途中、私たちが、一番寄りたかった場所、Latrobe ラトローブという小さな街。
” Platypus Capital of the World “ と、世界のカモノハシの首都として知られています。
世界で唯一のカモノハシ自然生息地オーストラリア、その中でも、カモノハシが高確率で発見できる街であり、一生に一度は野生のカモノハシを観てみたい人にとって必見の場所です。
といっても、川沿いで待ってもなかなか出てこないので、ラトローブの住宅街にポツンと存在するインフォメーションセンターへ。
ハリーポッターに登場する森の番人ハグリッドのような男の人が、タスマニアン・アーボリータムでなら見られるかも!と親切に教えてくださり、そこから車で15分程のThe Tasmanian Arboretumへ向かいました。
カモノハシのなにがそんなに特別か、という方へ。
あんなスリッパみたいな見た目して、ヒトと同じ哺乳類。さらに、哺乳類なのに、卵を産むというなんとも珍しい生き物。『生きた化石』とも言われ、ヒトがいかにして進化してきたかを解明する手がかりとして多くの研究者から注目される貴重な存在なのです。ただ近年、絶滅の危機に直面しています。
同じく単孔類のEchidna 野生のハリモグラは、キャンベラの自然公園で発見しました!ということで、残る『オーストラリアにいるなら絶対見たい珍獣』カモノハシに会いに、ラトローブへ向かいました。←ここまでの説明、長いな
で、結局会えたかどうなのか、というと
いたよっー!!!
夕方4時過ぎ、滞在時間30分が過ぎた頃、はぁ、いないかなぁと思っていたら現れました!!
橋の下あたりで止まっていると思ったら、スイスイスイっ〜と泳ぎ、また岩陰で止まり、を繰り返していました。思っていたよりも、小さかったです。かわいいな。
小雨も降ってきたので、退散。それにしても、こちらの植物園、綺麗に整備されていて、自然の彩りに満ちた絵本の中にいるようでした。
植物園のこのポイントで発見しました、というのを夫が示している図がこちら↓
皆様にも、オーストラリアの貴重な珍獣、野生のカモノハシとの素晴らしい出会いが訪れますように。
ちなみに、ここで出会えなければ北タスマニアのPlatypus Houseへ♡
ペッパーズ・クレイドルマウンテンロッジ
タスマニアン・アーボリータムで初・野生のカモノハシとの出会いに興奮しながら、1時間ほどかけて南下し、宿泊場所のクレイドルマウンテンロッジへ到着。
キングビリースイート
私たちが滞在した、King Billy Suitesのお部屋には、ジャクジーつき露天風呂があります。
大自然の緑と美味しい空気の中での桶風呂は、まるで時間が止まったかのような、究極の癒しと安らぎをもたらしてくれました。
魔法の絨毯…ではないが、魔法の桶風呂で森を浮遊している感じ。
この辺りでは、タスマニアに来て初めてみたパディメロンという丸っこいカンガルーやワラビーも見かけました。
到着が夜だったため、またまたお部屋の写真が暗いので、詳細は公式ページをご覧ください。
ベッド側にも、リビング側にも両方扉のある暖炉。オーストラリアの宿でよく見かけるこのデザイン、素敵です♡
室内のバスタブもスタイリッシュ。シャワールームも暖かく、快適でした。
到着時に用意されていた、シャルキュトリープレートは暖炉の横で愉しみました。
このあと、お部屋に設置されていたチェスで対決しましたが、負けました。←夫に勝ったことない
小学生になり、チェスクラブに入った姪っ子に負かされる日もそう遠くはないだろうな..悲
▶️そんな姪っ子たちと行ったお勧め子連れシドニーレストランはこちらの記事へ
2日間の滞在でしたが、もっとゆっくりしたいと思うほど、居心地が良く、幻想的な隠れ里のような場所でした。自然を愛するリトリート旅をお求めの方にぜひお勧めしたいマウンテンロッジです。
クレイドルマウンテンロッジのレストラン
クレイドルマウンテンロッジにはレストランが2箇所あります。
ピザやパスタなどアラカルトでオーダーできるカジュアルなレストラン、もう一つはコース料理が提供されるレストランです。
どちらも利用してみましたが、コース料理は特にお味もよく大満足。
暖炉の前で、パチパチと焚き火の燃える音に、真っ白なテーブルクロスという空間が、冬のマウンテンロッジをロマンチックに演出してくれます。
クレイドルマウンテンロッジの朝食
朝食は、夜にコース料理が提供されるレストランで、ビュッフェスタイルで楽しめます。
タスマニアサーモンの美味しさに感動♡ 特にブリーチーズとの組み合わせがお気に入りでした。
ネット環境
クレイドルマウンテンは、自然保護区域にあり、ネット環境は正直乏しいです。Telstraであれば、ホテルとその周辺地域で繋がりますが、その他のネットワークは提供されていないそうです。
肝心のWi-Fiは、クレイドルマウンテンロッジのメインロビーでのみ利用が可能です。(2023年6月時点)
ということで、テクノロジーから解放されて自然を満喫する絶好の機会であることは間違いない笑。
▶️ペッパーズ・クレイドルマウンテンロッジをExpediaで探す。
ハイキングルート
私たちが選んだのは、クレイドルマウンテンで一番人気の中級コース『Dove Lake Circuit 』。
ダブ湖を周遊する2−3時間のハイキングを愉しみました。
このほか3時間以内で気軽に行けるハイキングコースで、ホテルスタッフにお勧めされたのは、クレイドルマウンテンロッジから出発する、お子様連れ家族にも人気の20分ほどのショートコースEnchanted Walkと、片道2−3時間でダブ湖まで行きシャトルバスで戻ってくるCradle Valley Boardwalkです。
以前こちらを訪れた友人夫婦は、Enchanted Walkのルートで、タスマニアで有名な白いカンガルーに遭遇したそうです!
さて、ここからは、ダブレイク・サーキットのお気に入り特集へ。
このコースは、ほとんどがボードウォークで整備されています。ただ、それも、旅する木を尊重する作りになっており、生き生きとした木々とそれをやさしく覆う苔の美しさが際立っていました。
キリンが横たわり、光を求めてまっすぐ首を伸ばす様子や、
苔のタイツを身につけたタコ足の木々たちは、きっと誰もいない日没後には、映画ナイトミュージアムのように騒ぎ出す…なんていうのを想像せずにはいられない程、
生命力の豊かさを感じる森でした。
脳内で、ジブリ音楽をかけていたら、たまに登場するヤシの木で、海のリゾート、オーストラリアに引き戻されながら、リズミカルに足が進みます。
さらに、雪とヤシの木という一見ミスマッチな自然のコンビを前に、漆器と陶器の異素材コンビを手にした時の斬新さと感動を覚えます。
↓漆陶そう吉さんのマグで、夫の黒マグとお揃いで朝コーヒーを楽しんでいます。
このトレッキングコースでは、滝は遠くから眺めることができます。山肌を緩やかにつたう水の流れが心をも潤してくれます。
体中を巡る空気が本当に滑らかで、あっという間のお散歩コース。
自宅でも綺麗な空気を。我が家ではダイソンの空気洗浄機を愛用中。
ただ、6月後半はすでに氷点下近く、体感温度はさらに低いので、暖かい防寒具のご用意を。
というのも暑がりの私でさえ、寒すぎて、ここまでくるシャトルバスが出発するビジターセンターのお土産売り場のマネキンが着ていたコートを即決購入。
そして、道行く人たちに、「売店にあったコートだね!似合ってるよー!」と褒められるたび、99%の恥ずかしさを含むハニカミ笑顔でお礼を言うことになっちゃいました…。
天候が変わりやすいので防水・裏起毛・フード付きが最強です。
- 場所:4057 Cradle Mountain Rd, Cradle Mountain TAS 7306
- 営業時間:毎日 8:30am-4pm
- ホームページ:こちら
デビルズ・アット・クレイドル
2日目の夕方には、クレイドルマウンテンロッジから数分のところにあるタスマニアの野生動物保護施設、Davils @ Cradleの5時半からの餌付けツアーへ。
夫は、ポートアーサーのお土産売り場で購入した、タスマニアデビルソックスを装着し、準備ばっちり笑。
実は、冬のオフシーズンということもあり、クレイドルマウンテンロッジの宿泊にこちらのツアーがついていました。
年齢別に区分けされたそれぞれのエリアに、たくさんのタスマニアデビルがいました。
一番っ元気がよくて、遊んでいるのか喧嘩しているのかわからない、悪魔のような金切り声をあげていたのは、『サブ・アダルト』という区域にいた、生後1−2年のタスマニアデビル。(音量注意↓)
見た目はとっても可愛いけれど。デビルという名の由来となったこの鳴き声が、真っ暗闇の森から聞こえてきたら本当に怖い。
タスマニアデビルは、いたずらっ子のような可愛らしい風貌で、子犬のように駆け寄ってくる姿にも心惹かれます。
ただ、食事の様子には驚くべきギャップがありました。餌となるのは、死んだウォンバットやワラビーの骨つき肉。その姿はまさに迫力満点で、骨ごとごっそりと食べちぎるタスマニアデビルたちに圧倒されました。
他にもSpotted-tail Quoll スポットテイルクオールと、Eastern Quoll イースタンクオールという肉食の有袋類フクロネコ科のクオール。水玉模様の毛皮がとってもおしゃれで、小さくて可愛いんです。
こちらも、タスマニアデビル同様に絶滅危惧種に指定されており、タスマニアデビルよりもさらに減少の勢いが激しく懸念されているそうです。
でも実は、キャンベラのネイチャーリザーブにも、イースタンクオールが何匹か放たれたそうです。キャンベラでも、お散歩中に出会えるかも♡
デビルズ・アット・クレイドルの活動を通じて、タスマニアデビルやクオールなど、オーストラリアの絶滅危惧種の生態や自然保護について、興味深く学ぶことができました。ぜひ、可愛い彼らに会いに行ってみてください♡
日中のハイキングと組み合わせることで、クレイドルマウンテンへの旅がさらに充実したものになることは間違いありませんっ。
- 場所:3950 Cradle Mountain Rd, Cradle Mountain TAS 7306
- 営業時間:毎日 9:30am-5pm
- ホームページ:こちら
以上、輝く大自然の至宝、世界遺産クレイドルマウンテンへの旅2023でした。
一瞬が永遠に感じるような、心に残る美と感動に満ちていたクレイドルマウンテン。絵画のような風景との出会いに、桶風呂の癒しのひとときは、かけがえのない旅の魅力となりました。美しい自然と野生の息吹に包まれた素晴らしい旅は、心の宝物として、永遠に色褪せることはないでしょう。
それでは皆さま、素敵な旅でカラフルな人生を。
▶️タスマニアで滞在した全ホテルに用意されていたポップコーンが美味しすぎたので、オーストラリアのお土産リスト記事に追加しました。
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